土地の「評価額」とは何か
土地を所有していると、「評価額」という言葉を耳にすることがあります。不動産取引や税金の計算で重要な概念ですが、具体的に何を指すのか理解していない方も多いです。ここでは、土地の評価額についてわかりやすく解説します。
1. 土地の評価額の定義
土地の評価額とは、税金や公的手続きの基準として算出される土地の価値のことです。市場で売買される価格(時価)とは異なり、国や自治体が定める方法に基づいて計算されます。
主に次の目的で用いられます:
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固定資産税の算出
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相続税や贈与税の計算
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登記や融資の際の参考価格
2. 評価額の種類
土地の評価額には、計算方法や用途によっていくつかの種類があります。
2-1. 固定資産税評価額
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市町村が課税のために評価
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原則として公示価格の70%程度が目安
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固定資産税や都市計画税の計算に使用
2-2. 相続税評価額
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相続や贈与の際に国税庁が定めた方法で算出
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路線価方式:道路に面した土地の評価額を基準に計算
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値段は固定資産税評価額よりやや高めに設定されることも
2-3. 公示地価や路線価
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実際の取引価格の目安として公表
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不動産の売買参考やローン担保評価に活用される
3. 評価額と実勢価格の違い
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評価額:税金計算や公的手続き用の算定価格
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実勢価格:市場で実際に取引される価格(売却時の価格)
評価額は必ずしも市場価格と一致せず、土地の状態や需要によっては差が生じることがあります。特に人気エリアでは評価額より高く売れることも珍しくありません。
4. 評価額を確認する方法
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固定資産税の納税通知書
毎年市町村から届く納税通知書に記載されています。 -
市区町村の資産税課
土地の評価額を直接照会することができます。 -
路線価図・公示地価
国税庁や土地総合情報システムで公開されており、相続税評価額の参考になります。
まとめ
土地の評価額は、税金や相続・贈与など公的手続きで使われる土地の価値の目安です。市場での売買価格とは異なるため、土地を売買したい場合や相続対策を考える場合は、評価額だけでなく実勢価格も確認することが重要です。